Archive for June, 2009
トークイベントのお知らせ
以下のイベントで骨展についてお話させていただくことになりました。
■第33回Flash OOP勉強会
7月3日(金) 19:00-21:00
アドビ株式会社大崎オフィス(ゲートシティ大崎、イーストタワー 19階) 会議室
参加費無料
詳細/申込みはhttp://www.flashoop.jp/から。
■クリエイターズトーク3「バーチャルな骨」
7月4日(土) 14:00-16:00
出演:中村勇吾(THA)、五十嵐健夫、緒方壽人、中谷日出
21_21 DESIGN SIGHT B1 ロビー
参加費無料(但し、当日の入場券が必要です)
詳細/申込みはhttp://www.2121designsight.jp/bones/event_0704.htmlから。
ご参加をお待ちしております。
「骨」展@21_21 DESIGN SIGHTに参加しています
5/29より六本木ミッドタウンの21_21 DESIGN SIGHTで開催中の「骨」展に参加しています。リーディング・エッジ・デザインとして展覧会の企画段階から関わっていた他、以前、山口情報芸術センター[YCAM]でも展示していたナビゲーションシステム「on the fly」の「骨」展バージョンを使った会場ナビゲーションも製作しました。
また、東京大学の五十嵐健夫先生の開発したアルゴリズムをベースにした新作「another shadow」も展示しています。
「another shadow」は、壁に映った自分の影が勝手に動き出す、という作品です。
音楽に合わせてある瞬間切り取られた影は、三角形の集まりに分割され、仮想の「骨格」が与えられます。その構造を五十嵐さんの開発したRigidというアルゴリズムを使ってリアルタイムに変形させています。
五十嵐さんは、お絵かき感覚で簡単に3DモデリングができるTeddyというソフトなどで世界的に知られるコンピュータサイエンス研究者で、Rigidというアルゴリズムも直感的なお絵かきアニメーションソフトのために開発された手法です。
http://www-ui.is.s.u-tokyo.ac.jp/~takeo/research/rigid/index-j.html
http://www-ui.is.s.u-tokyo.ac.jp/~takeo/papers/rigid.pdf (論文)
普通、このようなアニメーションを行うには、インバースキネマティクスと呼ばれるような、関節の回転やバネ運動などを利用した物理シミュレーションが使われますが、ロボットのような動きになってしまったり、動きがなかなか収束しなかったりします。
五十嵐先生のアルゴリズムは、このような物理シミュレーションを一切使わず、幾何学的な計算のみを使ったアルゴリズムで、実際の人間の構造とはまったく違うにも関わらず、とてもいきいきとした面白い動きを見せてくれます。
ちなみに、当初Flashでプロトタイプを作っていたのですが、このアルゴリズムでは形に構造を与える(影を切り取る)瞬間に、要素数が万単位の行列を解く必要があり、膨大な計算が必要なため、Flash(ActionScript)では処理が到底間に合わず(AS3ではキャプチャ時の行列計算に20秒近くかかりました)、Alchemyなどの新しい技術を試したり試行錯誤の結果、結局C++(OpenCV + Open GL)のみで開発しました。
音楽はon the flyに引き続き、松井敬治さんにお願いしました。
すべての音がサンプリングされた生音から出来ていて温かみのあるサウンドに仕上がりました。
技術的な話はともかく、子どもたちが楽しんでくれているのを見るのはうれしいですね。
「骨」展は、他にもTHA/中村勇吾さんの作品や、takramのロボット、からくり人形、明和電気の新作、などなど、動いたり、インタラクティブな展示がたくさんあるので、是非、写真や動画ではなく会場で実物を体験していただければと思います。
